疲れやすい、食べていないのに太っていく
最近疲れやすい、食べないのになぜか太る・頭がぼーっとして常に眠いなどの症状はもしかしたら橋本病かもしれません。
ここでは橋本病についてその症状と私自身が橋本病に気づいたきっかけとその後についてお話しします。
橋本病と似た症状の病気もあるので(うつ、更年期障害など)きちんと受診してはっきりさせたい方はこの記事を読んで橋本病の症状に当てはまるものがあれば一度検査することをおすすめします。
私が橋本病に気づいたきっかけ
私は会社勤めをしており毎年健康診断を受けていました。
40代になり毎年増え続ける体重とコレステロール値が高いことが悩みでした。そんなに食べていないのになぜ?と疑問でした。
それと毎年貧血の指摘を受けて食事改善を促されていました。
そんな状態が5年ほど続き、病院の先生からもしかしたら貧血は別の病気からきているかもしれないから一度血液専門の病院で検査を受けてみたらと言われ受けることにしました。
血液検査の結果、橋本病だと診断されました。
橋本病って何??治る病気なの?
そこで自分なりに橋本病を調べてみると橋本病の症状がことごとく自分に当てはまり、長年の不調はこの橋本病だったんだと気づかされました。
橋本病とは?発症の原因は?
橋本病とは甲状腺の疾患で本来細菌やウイルスなどの外界の異物から身体を守るための免疫が自分の臓器や細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患の1つです。
橋本病はそういった免疫により慢性的に甲状腺に炎症が起きている状態ですが、免疫の異常の原因自体は分かっていません。
またこの甲状腺機能低下症はヨード不足またはヨード過剰の場合になりやすいと考えられています。
甲状腺ホルモンの材料であるヨードが欠乏することで甲状腺機能低下症が生じたり、また逆にヨードが過剰になると甲状腺ホルモンの合成を抑制することが知られており、甲状腺機能低下症の原因となることがまれにあるようです。
引用元: https://mymc.jp/clinicblog/147432/
橋本病の症状
橋本病にはさまざまな症状がありますが、痛みがあるような症状ではないので見過ごしてしまいがちです。症状に心当たりがないかチェックしてみてください。
・首やのどに圧迫感や違和感
・むくみやすい
・寒がり
・太りやすい
・皮膚が乾燥しやすい
・毛が抜ける
・便秘しやすい
・声がかすれる
・生理不順
・気分が落ち込む
・やる気が出ない、疲れやすい
・物事を忘れやすい
・コレステロール上昇、肝障害、貧血
橋本病セルフチェック:https://ims.gr.jp/gscenter/search/hashimoto.html
橋本病発症中の生活
やる気が出ない・・・
私は常にぼんやりしていました。
職場ではよく眠そうとか疲れてるの?と言われていました。
実際いつも眠くて仕事に集中出来ていませんでした。
ちゃんと寝てるのに眠い・頭が回らないといった感じでしたが、長年勤めていたので仕事での大きなミスはなくそれなりにこなせていました。
家でも同じで家事する気が薄く、最低限の家事をしたあとは疲れやすいので家事が終わると横になっていることが多くそのまま寝てしまうこともありました。
子供たちとの関係
子供たちからよく「この前言ったこと覚えてないの?聞いてなかったの?お母さんに何言っても覚えてないから意味ない、無駄」と言われていました。
そう言われても本当に覚えがないので、言われてない、本当に言った?とたまに言い合いになることもありました。
子供たちからはいい加減な母親に見えていたと思うし、きちんと向き合えていなかった思うと申し訳なく思います。
体の違和感
体については少し階段を上がっただけですぐ息切れして、声は夏でも風邪引いてるの?と言われるほどかすれていました。
夏に汗をかかないのはいいけど職場のクーラーが辛く、常に上着を羽織り足元にヒーターを入れていました。
冬は何枚厚着しても寒くて特にお風呂の床が冷たくてあまりにも寒い日は入らない時もありました。
肌も常に乾燥していて常に疲れやすい状態で、同級生に会うと自分だけが年をとってしまったような気持ちになり落ち込むこともあり、何より体重が増えたことで実母や昔からの知り合いに太ったことを笑われたり食べすぎじゃないの?などと言われ悲しい思いをしました。
体調不良の原因がわからない
すっと声がかすれているのと同時にのどに何かつまっているような感覚があり、のどに異常があるのかと思い耳鼻咽喉科を受診しましたが結果は異常なし。
明らかな違和感があるのに異常がないので安心することは出来ませんでした。
太っていくのが嫌で食事を減らしたりダイエットも色々試しましたが効果はがなく、太るのも疲れやすいのも年齢的なものなので仕方ない、そう思いながら生活していました。
橋本病と診断されたその後
橋本病と診断され、私の場合は橋本病に対するチラージンという甲状腺ホルモン剤と貧血に対する鉄剤が処方されました。(現在貧血は解消され鉄剤はほぼ飲んでいません。)
チラージンを飲んで定期的に血液検査して数値の状態が改善しなければ量を増やしていきましょうと言われました。そして完治することはないので薬はずっと飲み続けましょうと。
完治しないと聞いて少し気分が重くなりましたが毎日薬を飲むだけで普段の生活が続けられるなら逆にありがたいと思いました。
小さな粒なので飲むのに苦労もありません。
私は健康のためにビタミンや乳酸菌のサプリを飲んでいたのでそれと大差はないと思いました。
それから橋本病の人はヨウ素(ヨード)の多いひじきや昆布の摂取は控えた方がよいと聞き、毎日食べるほど大好きだったので残念でしたが念のために食べないことにしました。
ただ、あまり神経質になりすぎず少量ならにたまに食べています。
橋本病は30代~40代の女性に多く成人女性の10人に1人程度見つかる病気ですが、その中で甲状腺ホルモンが低下してくる人は4~5人に1人未満です。実際に橋本病と診断されても投薬の必要もなく通常の生活を送れている方もいらっしゃいます。
引用元:https://asklepios-clinic.jp/blog/2020/07/03/chronic-thyroiditis/
橋本病をもっと早く知っていれば
私は橋本病という病気を知りませんでした。
普段よく人生の先輩方から40代になったらガクッと体力が落ちるよ、全然違うよと言われていたので自分も年齢のせいなのだと思い込んでいました。
橋本病という病気を知っていたら迷いなく検査を受けていたと思います。
検査を受けたのは健康診断で貧血が出るようになって5年も経ってから・・・
今はインターネットで何でも調べられる時代なので、体調がおかしいと感じた時に色々調べてみたら良かったなと思います。
服用後の体調の変化に驚き
薬を服用するようになってからいつの間にか体が軽くなったのに気づきました。おでこに汗をかいた時は汗をかけるようになった!と感動したほどです。
変わった事
・貧血がなくなり、コレステロール値が正常になった
・頭がスッキリしている感覚で仕事中眠くならなくなった
・階段を上がるのが以前より辛くない
・汗をかけるようになった
・のどの違和感がいつの間にかなくなった
変わらなかったこと
・増えた体重は戻らなかった
・抜け毛の量は変化なし
・冬は皮膚の乾燥がある
気持ちの変化
薬の服用を始めてから私の生活は一変しました。
思い返すとあの頃はあまり笑っていなかった。
ぼんやりしていてやる気のない生活。元気になって改めて病気だったんだなと実感しました。
こんなにも違うのか、こんなにも体は軽いのかと。
体重が戻らないことや抜け毛は年齢的に出てくるものもあるので仕方ない部分だと思っています。
体調が良くなり今の自分が本来の自分だったのだと心から健康のありがたさを感じました。
あの時検査を受けて橋本病を知り本当に良かったと思いました。
橋本病は放置して悪化すると合併症が起こる場合もあるそうなので、検査を受けず知らないままだったらと思うと怖くなります。
最後に
橋本病は一見すると怠けている、サボっていると思われがちです。
健康で病気をしたことのない人、橋本病を知らない人からはそう映っても仕方ないかもしれません。心無い言葉をかけられ傷つくこともあります。
けれども、逆にあなたの周りに同じような病気で理解してもらえず苦しんでいる人がいたらあなたはその人の気持ちに寄り添えます。
あなたの経験が誰かの助けになるかもしれません。
この記事はあくまで私の場合の内容で人により症状や治療方法は違うと思いますが、こうして記事を書くことで読んだ方が橋本病を知り、1人で悩まず受診しようと思うきっかけになればと思います。
橋本病に似た病気もあるので、体調がおかしいと思ったら検査を受けるのは有効だと思いますし、もし橋本病と診断されてもきちんと対処すれば症状は改善されます。
まずは自分の体調不良の原因を知り、何かあれば向き合ってこの先続く長い人生を明るく元気に過ごしてください!
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